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DEVILISH PASSION
少年よ悪魔を抱け
1871年、ビールをこよなく愛するヤン・レオナルド・モルトガットにより、究極のゴールデン・エールが誕生した。以来、一族は4代に渡りその味を守り続けている。その間、人は馬から自動車や飛行機に乗り、ロボットが部屋の掃除をするようになっても、デュベルに注がれる彼らの情熱は衰えない。それはまるで、何かに取り憑かれているかのように。
お酢とデュベルの意外なつながり
醸造家の家系に生まれたヤン・レオナルド・モルトガットは、16歳の時に父の跡を継いだ。30歳で結婚すると、レオナルドは家族を離れブレーンドンクという町で妻と共に農場とお酢の製造を始める。当時は冬の間に食料を保存するためにお酢が重宝され、農家がお酢を製造するのも珍しくなかった。お酢とビールの醸造の共通点、さらに幼い頃からビールの醸造に親しんできたレオナルドが、間もなくビールの醸造を再開したとしても不思議はない。こうして、いつしか彼の情熱がデュベルへと実を結んだのだ。
ちなみに、レオナルドがビールの醸造をはじめた1871年は、のちに「ライト兄弟」として知られる飛行機発明家の弟方、オーヴィル・ライトが誕生した年。自転車屋をしながら飛行機の開発に情熱を傾けた兄弟の姿は、どこかレオナルドと似ているかもしれない。